タープとは?種類や選び方、レイアウトについて解説
タープとは?種類や選び方、レイアウトについて解説!
キャンプ場で当たり前に目にするテントですが、その隣に日よけのような布が張ってあることがあります。
気にして見てみると、実にいろんな形状のものがあり、張り方も様々。これが「タープ」と呼ばれるキャンプアイテムなのですが、何のために?どんな種類がある??メリットは???などなど、タープ初心者の方に分かりやすく解説しましょう!
タープとは?
タープとは何か??それはズバリ「布状の屋根」のことです。キャンプでの日よけや風よけ、雨よけ等の天候対策はもちろん、食事をしたりくつろいだりする空間を作ります。
その時の気候に応じた快適な空間を作るだけでなく、キャンプならではの開放感を感じつつ、かつ自分だけの空間を作るために、この「タープ」が大活躍します!テントとの違い
ではテントとタープとの違いはどこにあるのでしょうか。
実は基本的な用途は全く異なります。テントは「寝室」ですので、プライバシーを確保するため密閉された空間を確保し、かつ、風雨や寒暖にも耐えうるつくりになっています。
タープの必要性
テントと違い、タープはキャンプに絶対必要なマストアイテムではありません。でも、キャンプを快適に過ごすためには間違いなくあった方が良いと言えます。
それは、キャンプ場の変わりやすい天気に対応できることです。山や森林に近い場所でのキャンプが人気ですが、そういった場所は天気が変わることがしばしばあります。そんな時、タープがあれば安心ですね。例えばテントの前で調理をしたり食事をしている際に、雨が降ってきてもタープがあれば大丈夫です。また、風よけや日よけにもなり、より過ごしやすい空間が作れます。
タープのメリット・デメリット
メリット
タープのメリットの一つは、前章で書いたように「雨よけ」「日よけ」「風よけ」などの天候に対しての効果があります。標高の高い場所でのキャンプは、紫外線も強くなりますから、日よけ効果も大きいですね。(UVカットのタープもありますよ!)
そしてもう一点は、キャンプの高揚感の演出です。テントのように遮られた中ではなく、開放的に大自然を感じながらも「自分の居場所」が確保されているという安心感-これがタープならではの大きな効果といえます。少し離れた場所から、自分のキャンプエリアを眺めてみましょう。テントがあり、隣には綺麗に張られたタープがある。。。
それだけでも満足感が上がることは間違いありません。大自然の中での「自分空間」を演出する。そんなメリットもタープにはあります。
デメリット
では、「タープはテントと異なり、絶対必要ではない」のはどうしてでしょう。
その要因はいくつかありますが、最も大きな要因は「荷物がかさばる」からだと思います。
タープの種類
ウィングタープ
ひし形をしていて、2本のポールで立てる小さなタープです。
小さいため軽量で設営もしやすく、ソロキャンプに向いています。また、とても開放感があるため、キャンプ愛好家に人気のあるタープです。さらに、ポールを追加したりロープの張り方を変えることで、お好みのスタイルで設営できたり、キャンプサイトの地形に柔軟に対応できるのも大きな特徴です。
ヘキサタープ
ヘキサゴン:六角形のタープで、最もベーシックなタープです。
こちらもウイングタープと同じく2本のポールとロープで設営します。軽量で設営もしやすく、初心者やソロキャンパーに向いています。また、お好みのスタイルにアレンジして設営できることから、テントと組み合わせて設営しやすいタイプといえます。
スクエアタープ
四角形のもので、長方形の物はレクタタープと呼ばれていて、大きな布を使い、2本のメインポールと4本のサブポールで設営します。
居住空間が広く開放感もあり、大自然の中で余裕を持ってキャンプを楽しむには最適のタープです。ただし、居住空間が広くて開放感が大きい分、ポールの数も多く設営はやや手間がかかるため、ファミリーキャンプやグループキャンプなど、複数で設営可能なキャンプに向いています。スクリーンタープ
「屋根」としてのタープとは全く異なるタイプのタープで、見た目はほぼテントと同じです。
床はありませんが、ナイロンやメッシュで四方を覆われているため、虫よけや風対策に優れ、プライバシーも確保できます。小さなお子様連れの場合には昼寝させるのにも向いていますね。ただし、四方を覆われている分、開放感に欠け、地形に合わせてアレンジすることができないという弱点もあります。
サイズは大中小さまざまありますので、参加者の構成などに合わせて選ぶとよいでしょう。
ワンタッチタープ
イベント会場や運動会などで見かけるタイプのもので、名前の通りワンタッチで簡単に設営できるのが大きな特徴のタープです。小型のものなら女性ひとりでも設営できます。
また、4本で自立しているため、基本的にはロープを必要とせず、コンクリートやアスファルトの上でも設営できます。(ロープを使って補強することをオススメします)開放感がとても高く、大きいものは大人数でも過ごせますが、風雨に弱く収納性も悪く、重いのがデメリットになります。
タープの選び方
遮光性
タープは日陰を作って暑さを回避する役割がありますが、よくある「UVカット」だけでは十分ではないんです。つまり
■UVカット…日焼けやシミの原因となる紫外線をカットする
■遮光…目に見える光(可視光線)を遮り、暑さを防ぎます
なので、UVカット率が高いから安心。。と思っていると、日陰でも気温が全然下がっていない。。ということになってしまいます。
ですから、日射しを遮りたいキャンプでは、遮光性の高いタープを選びましょう。最近では、遮光率100%(!)というものもありますよ。ちなみに。。。
タープを張る向きに注意すると格段にしのぎやすくなります。太陽は東から西に向かいますから、タープの空間を南北に向けて設営するだけで遮光効果が大きく異なりますよ!
難燃性
キャンプの楽しみのひとつに「焚火」「調理」がありますよね。
日が沈み、食事も済み、静寂が訪れる頃にぼんやり眺める焚火は至福の時間です。これだけのためにキャンプをする。。という人もいるほどですが、とてもよくわかります。
素材 | 配合率 |
---|---|
TC (テクニカルコットン) | コットン35% ポリエステル65% |
VC (バリューコットン) | コットン60% ポリエステル40% |
コットン | コットン100% |
コットン率が高くなるほど難燃性も高くなりますが、逆に値段も高くなり、重さも増えます。
自分のキャンプスタイルや予算に合わせて選んでみましょう。
耐水性
雨対策に大きな効果があるタープですので、タープを選ぶ際にはその耐水性もチェックが必要です。購入の際には「耐水圧」を目安にするといいと思います。
小雨程度 500mm
通常の雨 1,000mm~2,000mm
大雨 3,000mm
最近は突然大雨が降ることが増えてきましたので、1,500mm~3,000mmくらいの耐水圧のものを選ぶといいと思います。
また、同時に注意しなければならないのは、耐水性があがると、その分風通しが悪くなるということ。
通気性の良いものを選び、風向きも考慮して設営しましょう。
また、焚火など、火を使う人は前の項で触れた素材(コットンを!)も注意が必要です。
タープ(tarpaulin)はタール(tar)を塗った布(pall)が語源。
はじまりは船の上で使う防水布だったそうですよ。
キャンプに参加する人数
ここ数年、ソロキャンプがジワジワと人気がでてきましたね。少し前には「おひとりさま」という言葉も流行りました。
ほっとひと息つくことができる一人になる時間が見直されているのだと思います。
ファミリーキャンプやグループキャンプには、大型のスクエアアープがオススメです。重量もあり設営も手間がかかりますが、みんなで設営するのも大人数のキャンプならではの楽しみ。ふだんは目立たない人が、キャンプになると俄然頼りになる存在になったり、新たな発見があるのも面白いですよw
おすすめのレイアウト!タープとテントの組み合わせ
意外に感じるかもしれませんが、キャンプでの活動の中心はタープエリアになります。
絶対に守らなければならないわけではありませんが、キャンプステイの中心地になるタープの位置を最初に決めると、テントや車などの配置が自然に決まってきます。
また、一体感を出すには、テントとタープは同じメーカーのものを、オリジナリティを出すなら異なったメーカーを選ぶのもいいですね。風向き、地形を考慮しつつ自分のお好みのレイアウトを最初にしっかり考えて、焦らずゆっくり設営していきましょう。
まとめ:タープとテントの違いを理解してキャンプを楽しもう!
ということで、タープのイロハを説明してきました。テントのようになくてはならないアイテムではないけれど、あると格段に快適になるのが「タープ」です。
テントやタープの設営上達のコツは、とにかく「習うより慣れよ」。経験値をあげるのが最も早道ですが、形状や素材、時期、場所などによって使い分けるのは大変なので、まずはレンタル品から試してみましょう。自分に合ったアイテムを少しづつ揃えていくのもキャンプの楽しみですよ♪この記事のライター
タナベスポーツ キャンプ部
この記事のライター
タナベスポーツ キャンプ部
アウトドアやキャンプ好きが多数在籍! タナベスポーツのキャンプ用品レンタルのことから、初心者のキャンパー様に参考になる基礎知識やキャンプギアの情報まで!幅広く発信中