キャンプ初心者必見!ペグの打ち方とおすすめのペグを紹介!【鍛造ペグと鋳造ペグ】
テントやタープをロープで張って固定する際にはペグが必要です。見栄えも大事ですが、しっかり固定しておかないとたるんでしまったり風にあおられたり、最悪の場合は吹き飛ばされてしまいかねません。
そんなとても重要なペグ打ちですが、初心者が失敗しがちな作業のひとつでもあるんです。
今回は、ペグの選び方から基本的な打ち方まで、初心者でも失敗しないためのペグ選び&使い方を紹介しましょう!
ペグの役割とは?
「たかがペグ、されどペグ」
ペグ打ちを制する者は快適なキャンプを制するとまで言われるほど、ペグを使いこなすのは大事なことなんです。テントやタープを購入すると付属でついてきますが、実はいろんな種類や用途があり、しっかり使い分けすることで効果が全然違います。
そもそもペグは何のために使うかというと、ズバリ「テントやタープを固定する」ためです。
ペグの使い方が悪いためにしっかり固定されない場合、テントやタープが安定しないだけでなく、強風によって飛ばされたり崩れてしまう可能性もありますので、ペグ選びや打ち方、抜き方はしっかり押さえておきましょう。
☆おまけ
ペグを使いこなし、しっかり固定されたテントやタープは見た目にも美しく、「できるヒト」と羨望のまなざしが。。。
初心者でもよくわかる!ペグの種類を紹介
ペグってどれも同じじゃないの?? と思う人もいるかもしれませんが、用途や強度、材質などさまざまなペグがあるんです。
自分のキャンプする場所に適したペグを選ぶことで、設営の手間もテントの張り具合も大きく変わってきますので、初心者でもしっかり設営できるよう、基本的なポイントをきちんと押さえておくとよいですよ!
ピンペグ
テントやタープに付属していることが多い最も基本的なペグです。
ロープをかける部分がフックや円形になっているのが特徴。安価で使いやすく初心者向けですが、堅い地面には刺さりにくく、強く叩くと曲がってしまう恐れもあります。
どちらかというと、きちんと整地された、芝生や土のテントサイト向けのペグといえます。
プラペグ(プラスチック製ペグ)
こちらもテントやタープに付属されていることの多いペグで、ヘッド部分が平らなプラスチック製のペグになります。
安価で軽く使いやすいのが特徴ですが、こちらも堅い地面では刺さりにくいのと、金属製のハンマーで強く叩くと破損してしまうこともあるので気を付けましょう。
V字Y字ペグ
先端から見た時に、V字型やY字型の形状になっているペグです。
強度の高いアルミ製のものが多く、どちらもしっかりと地面に食い込み、抜けにくいのが特徴です。
強度的にはY字型の方が地面にしっかり食い込むため、V字型に比べて更に抜けにくいと言えます。
また、V字型は綺麗に重なるため、コンパクトにまとまり保管しやすいという別のメリットもあります。
他にX字ペグやU字ペグもありますが、基本的にはV字ペグとY字ペグで検討するといいでしょう。
TITAN MANIA(チタンマニア) V字型チタンペグ 16cm
(引用元:Amazon)
日本製で耐久性や頑丈さを兼ね備えて人気なのがチタンマニアのペグです。
様々な長さや形状のものがありますが、初心者でも使いやすい16センチのV字型チタンペグがオススメです。
チタンの特徴はその軽さと強度と耐久性。チタンですので湿気にも強く腐食してしまう心配なく安心して使えるため、初心者にオススメのペグといえます。
ネイルペグ
釘(ネイル)の形状をしたペグで、平らなヘッド部分が特徴です。
ピンペグとほぼ同じペグですが、ヘッドが平らなためハンマーで打ち込みやすく、初心者でも使いやすいペグといえます。
強度はさほど強くないため、芝生や土など、整地されたキャンプ地での使用がオススメです。
鍛造ペグ
最後に紹介するのは「鍛造ペグ」。ペグの中でも最強と言われている理由や特徴を簡単にまとめてみました。
鍛造ペグとは?
鍛造ペグとは、その字の通り金属や鋼鉄などを叩いて鍛えながら作り上げていくペグです。型に金属を流し込んで成形するペグとはその強度が全く違います。
また、強度が高い分、地面の奥までしっかり打ち込めるので、テントやタープをしっかり固定できて大変信頼度の高いペグといえます。まさに、破損しにくく大変頑丈で「最強ペグ」と呼ばれています。
鍛造ペグのメリット
先に書いた通り、大変頑丈なペグですので、風の強い季節や堅い地面でのキャンプでもテントやタープをしっかり固定することができます。
風にあおられてテントが崩れたり、最悪の場合は飛ばされてしまう恐れもあるため、頑丈な鍛造ペグでの設営は初心者でも安心できてオススメです。
鍛造ペグのデメリット
こんな「最強ペグ」と言われる鍛造ペグですが、デメリットもあります。気になるデメリットを三つあげておきますので参考にしてください。
①重い
まず、頑丈な分、それなりの重量があることです。
キャンプには様々なアイテムが必要ですので、必要なものをしっかり整理して余計なアイテムは減らすように心がけましょう。
②値段が高め
製造に手間がかかっているため、その分だけ値段は高めです。
ただしメンテナンスをしっかり行えば長持ちしますので、長い目で見るとコスパは良いとも言えます。
③柔らかい土地には不向き
鋭利ですので柔らかい雪や砂地では抜けやすくて不向きです。
キャンプ初心者必見!ペグの正しい打ち方
では実際にペグを打ち込む時にはどんなポイントに注意すればいいでしょう?
ペグの効果を最大限に出すには、最適な向きに打ち込む必要がありますが、基本を押さえておかないと、テントが飛ばされてしまったりして大変危険です。
ペグを打ち込むことを「ペグダウン」と言いますが、初心者が押さえておきたいペグダウンのポイントを紹介します。
ペグを打ち込む向き
まず最も基本的で気を付けるべき点は、ペグを打ち込む「向き」です。
固定したいテントやロープに対して真逆の反対側に傾けます。案外、初心者のうちは固定したい側にまっすぐ向けてしまったり、左右にずれていたりしますが、ここを間違えてしまうと強度が弱まるだけでなく簡単に抜けてしまって大変危険です。
※というよりそもそも設営ができないですね(苦笑)
ペグの角度に注意しよう
次はペグの角度です。こちらも最適な角度がありますが、ロープに対しては90度、地面に対しては45度から60度になるように打ち込むのがベスト。
また、最後にロープの張り具合を調整するために、ペグの頭を地面から3cmほど出しておくとよいでしょう。
ハンマーはペグの向きに対してまっすぐ打つ
打ち込む際にも気を付けたいポイントがあります。いちばん押さえたいのは、ハンマーはペグの向きに対してまっすぐに打ち込むことです。
これが左右にブレてしまうと、せっかくベストの角度に設定できていてもずれてしまったり、ペグが折れ曲がってしまいます。
ペグを曲げない工夫
先にも書きましたが、ペグのヘッドに対してまっすぐ打ち込むことがペグを曲げたり破損させないための最も基本的なポイントです。
あとは、打ち込んでいる際に何か堅いものに打ち当たった際は、無理に打ち込まずに少しずらして打ち込むようにしましょう。
力まかせに打ち込むのは、大事なペグを曲げたり破損させてしまうだけでなく、安全面でも大変危険ですので避けてください。
ペグの抜き方
案外見落としがちなのが、ペグを安全に抜く方法です。
打ち込むコツや基本についてはしっかり下調べするんですが、その後は成り行き任せ、、という方も多いようです。
やわらかい地面に打ち込んだ時は軽く引っ張るだけで簡単に抜けます。やや抵抗がある時は、ペグを左右に揺らして地面との隙間を作らせたり、ハンマーについているペグ抜きを、ペグの凹みや穴に引っ掛けて抜きます。
ペグが抜けにくい時の対処法
がっちり固まってしまって、どうしても抜けない。。。そんな事もまれに起こります。
そんな時は、ペグの穴にもう一本のペグを差し込んで、グルグル回してみましょう。地面とペグの間に隙間がうまれて抜きやすくなると思います。
もうひとつは、ハンマーでペグを横からコンコンと軽く叩いてみましょう。つまり、どちらもペグと地面に隙間を作って緩ませるのがポイントです。
地面の状態が悪い時のペグの打ち方
ペグの素材や種類を選んだり、長さを変えたりして最適なペグを選ぶことや、基本に忠実に角度などを守って打ち込むなど、ペグをしっかり打ち込んで固定させるにはペグ選びと打ち込み方がまずは大切です。
しかし、それでも打ち込めないほど地盤が固かったり、逆に雨水に浸ってユルユルで固定できなかったりすることもあると思います。
そんな時は、まず「クロス打ち」という方法を試してみましょう。これはペグを二つ使って一本のペグにかかる強度を分散させて抜けにくくする方法です。
特に決まった法則はないようですので、二本のペグの間隔をいくつか試してみるとよいと思います。
また、不安定なペグの上に石で重しをつけたり、車や木に結んでしまうのもアリだと思います。
石で固定する方法も
それでもペグを打ち込めない場合は、ペグダウンは諦めて、キャンプ地にある石を探し、その石にロープを直接巻き付けて重し代わりにしてロープを固定する方法もあります。
石が無い場合は、ビニール袋などに砂や砂利を詰めて重しにしたり、クーラーボックスなど、持参したアイテムでも重しの代わりになるものもあります。
迷ったらこのペグがおすすめ
では最後に初心者にオススメのペグをふたつ紹介します!
迷ったらこのペグにしておけば間違いないと思いますよ!
スノーピーク(snow peak) ペグ ソリッドステーク30
(引用元:Amazon)高い品質と使い勝手の良さから、常に人気のスノーピーク。このペグも安定した品質で、初心者でも安心して使うことができます。
ソリッドステーク30は、地面の状況やテント、タープによって使い分けられるよう20センチから50センチまで、10センチ間隔で4種類のペグを選ぶことができます。
また、ヘッドの部分が円柱形になっており、ハンマーが当たった際に滑りにくく、着実に力がペグに伝わる設計で、初心者や女性でもしっかりと打ち込むことが可能です。
更に、ペグを打ち込むとフックも同時に地面に刺さる設計になっているため、更に強度が安定しロープの抜けも防いでくれます。
エリッゼ(ELLISSE)鍛造ペグ エリッゼステーク 28cm
(引用元:Amazon)鍛造ペグならコレ! 1,100度の高温で熱した鋼鉄をおよそ1トンもの重さで一気に固め鍛えた一品で、文句なしの強度を誇ります。
大きな特徴は楕円形のペグ部分。円形のペグだとせっかく固い地面に打ち込んでも地中で回ってしまい安定度がさがってしまいます。でもエリッゼのペグは楕円形のためクルクルと回ってしまうことなくしっかりと固定されます。
また、防錆性能にも非常に優れているのも大きな特徴。1000時間の塩水噴霧にさらされても耐えうる「カチオン電着塗装」というコーティングが施されています。
また、サイズは28センチのワンサイズ。最も使い勝手の良い長さを検証して作られており、迷うことなくこの一品を選べばOKです。
正しいペグ打ちで安全にキャンプをしよう
いかがでしたか?
「たかがペグ、されどペグ」と言われる意味がおわかりいただけたと思います。
テントやタープはキャンプの「華」ですが、それをしっかり支えるのが「ペグ」なんですね。
ここをきちんと押さえておけば、テントやタープの設営が安定し、初心者の皆さんでも問題なく設営することができると思います。ペグ選びと打ち方の基本をしっかり押さえておきましょう!
レンタルで手軽にキャンプを始めよう
さて、ペグにも実になまざまな種類があることもわかって頂けましたよね。
では、実際にペグを打つとどんな感じで、どんな難しさや面白さがあるのか。。などなど、まずは体験してみることをオススメします。
タナベスポーツのレンタルテントにはペグが付属していますので、ペグダウンがどんなものなのか、今回の記事を参考にして体験してみるといいと思います。
どんなシーンでどの種類のペグを選ぶか。。。いきなりひとつに絞るのには結構ハードルが高いかもしれませんが、実際に経験してみると色々な「気づき」があると思いますよ!
【関連】ペグの種類をもっと深く知って検討しよう!
初心者でもわかりやすくファミリーキャンプ情報を発信するブログ「初キャン部」さんではそれぞれのペグの特徴をより分かりやすく説明しています。そちらも併せてご覧ください。