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初心者向け!キャンプでの焚き火方法と注意点
暖かくなり、キャンプの夜も過ごしやすくなってきました。
そうなると俄然やりたくなるのが「焚き火」ですよね。
メインイベントである夕食後のまったりした時間に、火を囲んで仲間と語らう至極のひととき。
キャンプ体験を思い出深いものにすること間違いなしです!
とはいえ、火を使用する焚き火は、実は大変危険でもあります。
焚き火禁止場所で行わないのはもちろん、行っていい場所でも山林火災のリスクを考慮し、十分に注意しましょう。
また、焚き火可のキャンプ場でも、焚き火台が必須な場所もありますので、事前に確認しておきましょう。
それ以外の場所で行う場合は、常識的に周囲の状況(民家・延焼の可能性がある森等がないか)をふまえ、できれば確実に消火できる河原などで行いましょう。
そして、あたりまえですが後始末はしっかりやりましょう。
場所の選び方
先ほども少し触れましたが、結論から言うとズバリ河原がベストです。
- 水場が近くにあるので、必要な時に直ぐに、確実に消火できる。
- 流木などの乾いた薪を調達しやすい。
- 手頃な岩が転がっているのでかまどを作成できる。
- 延焼の可能性が低い。
などが理由にあげられます。
釣りが得意な友人を誘えば、焚き火で焼く魚を調達できるかもしれません。
山奥の渓流ですと深山幽谷の深い谷が多いです。
それでも、場所によっては開けたところもあるので、なるべく広い河原を選びましょう。
国土地理院二万五千分の一の地図を広げて、川の周囲の等高線が緩やかなところや、地図記号でいう砂礫の表示があるところを探すのがお勧めです。
等高線の間隔が狭い渓流はV字峡谷になっており、まっすぐ立っていられず、椅子も置けないので注意しましょう。
また、平野部の河原は岩の採集ができず、周囲に民家などがあって、あまり雰囲気がでません。
人間、いくらかアイソレートな状況でないと、火を囲んで深遠な哲学的気分にはなれないものです。
車である程度進入できる場所でないと、キャンプ道具を運ぶのに苦労します。
ただ、無理して進入するとクルマが砂地や沼地でスタックしてしまうこともあるので、気をつけましょう。
地図とあわせてGoogle Earthやストリートビューで確認すると、実際に行ったことのない場所でも状況がつかみやすいです。
火の消しやすさと言う点では浜辺もいいのですが、日本国内では周りに人気のない浜はまずないでしょう。
特に焚き火禁止のなどの警告がない場所でも、周囲に人がいればトラブルになる可能性があるので止めましょう。
離島や半島の先端なんかだとOKかもしれませんが。
経験的に言うと、ダム湖の流れ込みが良いです。
大水があったとき、上流から流木が流れてきて湖岸に打ち上げられていることが多いからです。
打ち上げられた流木は、湖岸から離れているものほど乾燥しています。
乾燥しているので直ぐに燃え尽きてしまいますが、一晩もちそうな大木を燃やすと消火できない可能性がありますし、後片付けが不可能な場合も出てきてしまうので、適度な大きさのものを採取するようにしましょう。
また、たいていの山は所有者がいるか、国有林である場合がほとんどです。
なので、必然的に焚き火禁止でしょう。
まわりにそう言った看板が見当たらなくても、峠付近で焚き火をしていると麓の里からはハッキリ見えます。
通報されてしまう可能性もあるので、止めましょう。
また、目立たない森の中であっても、火の粉が思いのほか遠くまで散るので延焼の可能性があります。
乾燥した季節は特に危険です。
山火事の原因のトップは「焚き火」です。
森で火をおこすのは絶対に止めましょう。
騒がしいキャンプ場での焚き火が趣に欠けると感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、焚き火可能なキャンプ場であれば、前述した懸念事項を気にすることなく、思う存分燃やせます。
場所によっては燃料の薪をはじめ、その他の道具を貸し出してくれるところもあるので、手ぶらで楽しめます。
特にアウトドア初心者の方にとっては、キャンプ場での焚き火が気負わず気軽に楽しめて良いかもしれません。
焚き火の持ち物
さて、場所が選定できたら持って行くものを準備しましょう。
◼︎食材
まずは、食材です。
焚き火もただ盛大に焚くよりも「食べる」という目標があればさらにモチベーションがあがります。
夕食後に行うという前提ならば、あまり多くは食べないはずです。
お酒がはいる可能性も考えると、つまみ程度のボリュームでしょうか。
せっかくの焚き火ですので焼いて食べることのできるものを準備します。
例)餅、マシュマロ、焼き芋、魚
餅は、個人的にはハズせません。
焦げ目を付けてカリッと焼いた餅に、きな粉を付けてて食べるのがお勧めです!
好みで刻みのりや餡子をのせるのも良いかもしれません。
餅を焼くには、焦げても気にならない網を使用しましょう。
マシュマロは、外国人キャンパーがよく焼いているのを見かけます。
あんなものを焼いてどうするのか?というのが積年の謎でしたが、ようやくわかりました。
あれは、「スモア」を作るために焼いていたのです。
スモアを作るためにはさらにグラハムクラッカーと板チョコを用意します。
外側をカリッと中をふんわりと焼き上げたマシュマロをグラハムクラッカーと板チョコですばやく挟み食べるそうです。
筆者も今度トライしてみたいと思います。
焼き芋は、秋の焚き火の定番でした。
最近は庭の落ち葉で焼き芋を焼くなどという風流は、サザエさんの中でしかみられません。
第一、自分ちの庭とはいえ住宅街で焚き火なんかしていいのでしょうか。
焼き芋を焼くには当然アルミホイルが必要です。
これで芋をくるんで、火の中に放り込むだけで気軽に楽しめます。
注意点はひとつ、焼き芋の存在を忘れないことです。
魚を焼くには、長めの竹串か鉄串を用意してはらわたを出した魚を刺して焼く方法と、焼き芋の如くアルミホイルに巻いて火に放り込む方法があります。
後者は、カヌーイストであり、作家でもある故・野田知佑氏がよくやっていた調理方法です。
彼の著書にも作り方が出ていますが、アルミホイルに塩コショウした切り身の魚と香味野菜(パセリやバジル、ミント、パクチー)にレモンやバターを入れて焼くやり方です。
簡単でおいしく作れます。
串で魚を焼くのは実は難しいです。
内臓を出した魚はさらに背骨沿いの血を充分取っておき、頭は取らずに残しておきます。
焼くときに頭を下にして焼くと、身崩れしないできれいに焼けるからです。
焼き魚の見た目を美味しそうに見せるには、背びれ尾びれ胸びれが焦げてぼろぼろにならないように塩をまぶすと良いです。
なんなら、少しうねらせてに串に刺すと料亭の焼き魚のようにカッコよく焼けます。
頭を下にして焼くのはもう一つ理由があります。
身に残った脂を下に落としてカラッと焼くためです。
頭は普通食べませんからね。
そして、一番難しいのが「遠火の強火」でじっくり焼くということです。
当然、両面まんべんなく焼かなければなりませんから、定期的に向きを変える必要もあります。
串焼きとホイル焼きの使い分けは魚の大きさで決めます。
20cmまでの魚(イワナやヤマメ)なら串焼きで美味しく焼けます。
運良く?30cmを越えるような大物を調達できた場合は、迷わずホイル焼きにしましょう。
敬遠されがちなブラックバスでもこのやり方なら美味しく頂けます。
ただし、ブラックバスは独特の臭みがありますので、皮を剥いだほうが良いでしょう。
余談ですが、筆者がパタゴニアでキャンプしたときは、釣りのガイドと一緒でした。
4キャブのピックアップトラックに乗って荒れ地に釣り旅に出かけたのですが、ガイドを含めて5人だったのでジャンケンで荷台に乗る人を選びました。
負けた私は荷台に揺られて釣り場に向かったのですが、ルーフの付いた荷台は異様な獣臭が常に漂っていました。
到着してアサード(焚き火でやるバーベキュー)を始める段になってわかりました。
荷台には羊一匹まるごと積まれていたのです。
ガイド達は焚き火を熾すため、てきぱきと準備をしだしたのですが、最初にチェーンソーのエンジンを始動させてその辺に倒れていたトドマツの大木をバンバン切り始めました。
その後、盛大に燃えさかる焚き火に先ほどの羊を、持ってきた鉄棒に針金で結わえ火に掲げました。
そこで私たちは、半日かけて羊を食べ続けました。あんな豪快なバーベキューは後にも先にも初めてでした。
◼︎焚き火に必要な道具
◻︎焚き火台 ◻︎バケツ ◻︎薪 ◻︎鉈/斧 ◻︎着火剤 ◻︎新聞紙 ◻︎チャッカマン ◻︎耐熱グローブ ◻︎トング ◻︎団扇 ◻︎網 ◻︎スコップ
◻︎焚き火台
たき火台があれば、かまどや石組みをつくらなくても簡単にたき火を熾せます。
地面に直接薪や炭を置くよりも熱効率が良く消えにくいですし、後始末も簡単に行えます。
◻︎薪/◻︎鉈・斧
薪はホームセンターで買うこともできます。
また、前述したようにキャンプ場で販売していたりします。
それ以外で調達するには、フィールドに繰り出して採取するしかありません。
その際は、斧、鉈、ノコギリ等が必要となります。
また、焚き付けするには、小枝が必要になりますが、生木は燃えずに煙が出てしまうので避けるようにしましょう。
まだ、葉がついているような木は当然生木なので、むやみに折ったり切り倒さないようにしましょう。
枯れた木や流木を探すようにします。
◻︎バケツ
火を熾す前に、まずバケツに水をいれて用意しておきましょう。 延焼したり火が大きくなりすぎたとき、そして消火の時に使います。
◻︎着火剤/◻︎新聞紙
着火剤、新聞紙は最初に火を付けるのに使います。
焚き火台を使うのであれば中央に着火剤を置きます。
岩が採取できるなら竈を組み、中央に置くようにしましょう。
焚き火台も岩もない場合は、着火剤をそれを囲むように新聞紙や小枝を置き、薪をティピー型(円錐形)或いは井桁(いげた)型に組みます。
ティピーか井桁かのどちらが優れているかは、意見が分かれるところでもあります。
この記事を読まれた方は、ぜひどちらが有効な焚き火法か検証してみてください。
いずれにせよ、みっちり組まず火が燃えるための空気の流れが生むような隙間を作ることが大切です。
◻︎チャッカマン
チャッカマンがあれば組んだ薪の隙間から差し入れて着火することができます。
ない場合は、くしゃくしゃにした新聞紙を棒状にして、先に着火して薪に入れるなど、工夫して着火しましょう。
◻︎耐熱グローブ/◻︎トング/◻︎団扇
耐火グローブは薪をくべるときに使います。
火中の薪が崩れた場合はトングで成形します。
また、焼き芋やホイル焼きをつまむときにも使います。
団扇は火力を盛大にしたいとき、あるいは火にあたって暑いとき、うっとうしい蚊をはたくときに使います。
◻︎網
網は餅を焼くとき、焼き芋やホイル焼きにも使えます。
◻︎スコップ
焚き火の後はやりっぱなしにしないよう、完全に消火した炭や燃え残りをスコップで埋めます。
キャンプでその場で寝る場合でも、火をしっかりと消してから就寝しましょう。
「点けておくと夜に動物(熊など)が寄ってこない」と言う方もいるかもしれませんが、火がなくとも、ランタンなどをおいて明るくしておけば寄ってきません。
寝ている間に延焼し、火事になるおそれもあるので、必ず消火を行いましょう。
◻︎【あると便利グッズ】双眼鏡
山の中は空気が澄んでいるので、驚くほどに星が鮮明に見えます。
子ども連れで焚き火をする場合、花火などを行う方も多いのですが、事前にその季節に見える星座などを確認しておき、双眼鏡を使って星空観測をしてみるのもお勧めです。
キャンプ前から見える星を子ども達と一緒に確認しておくという楽しみも増えます。
今年の夏のキャンプにトライしてみてはいかがでしょう。
以上、焚き火をするために必要な道具や手順をまとめてみました!
焚き火の良さを100%楽しめるよう、火の取り扱いには注意し、安全に焚き火を行いましょう!
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タナベスポーツ キャンプ編集部
「キャンプを始めたい!」と言う方に向けて知っておくと便利な情報を発信しています。当店でレンタルできる商品も合わせてご紹介していますので、ぜひご覧ください!